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返信先: 大澤寛のタンゴ訳詞集

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匿名
無効

「Harina y pan」(小麦粉とパン)
Letra : María del Mar Estrella (n/d)
Música : Carmen Guzmán (1925-2012)

唄うことが許されないなら
何のために私は生きるのだろう
私が紡ぐ唄の数々が半分に千切られるなら
生きていることは 時として痛みになるもの
人の歩みは鈍くなり 夢までも死んで行くもの
夢が飛べなくなるときには
そんな時私は低く唄う 唄う喜びのために
そして苦しみが重なるたびに 私の孤独が深まってゆく

私は水が無くても生きられる パンが無くても生きられる
だけど夢が無くては生きられない まして自由が無ければ
誰が私に夢を呉れる? 夢だけを
貧しいものの夢 小麦粉とパン
誰が私に呉れる? 永遠のひとかけらを買う夢を

坂道はいつも苦しい 向かい風が強いときは
だけど夢が背中を押してくれる 坂を上りきるために
命は命のために苦しむ 死は二度と無いのだから
そして私は 命と死の狭間に私の自由を探すのだ
唄うためでないのなら 何のために私は生きるのだろう
唄が民衆のものでないなら 唄うことなど何になる

私は水が無くても生きられる パンが無くても生きられる
だけど夢が無くては生きられない まして自由が無ければ
誰が持っている? 永遠のひとかけらを買う夢を
誰が夢を欲しがる? 夢だけを
貧しいものの夢 小麦粉とパン

誰が夢を欲しがる? 夢だけを
貧しいものの夢 小麦粉とパン

邦訳:大澤 寛