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返信先: 大澤寛のタンゴ訳詞集

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匿名
無効

「Ebrio」(酔いどれ)
Letra : José Rial (1896-1954)
Música : Rafael Rossi (1896-1982)

女ってのは何て悪いんだろう
夢を殺すんだから
俺が悩みを忘れようとしても
胸の痛みを和らげようとしても
いつも俺に付き纏うんだ
あの裏切りものの瞳が
眩暈(めまい)のするような
妖しい輝きの力で

俺の悩みは治しようがない
俺の苦しみなんて 
俺の心の底まで傷つけた
あの不実な恋が生んだものだと
決め付けるのは容易(たやす)い
俺を捨てたあの女の道徳心(モラル)の低さを
くだくだ言いたくはない
あいつがどんなに悪くても
俺はあいつを許すけれど
もう決してあいつには会いたくない

酒浸たりの暮らしをしながら
俺は居酒屋を巡り歩く
俺の夢を掻き立てるような
気晴らしが欲しいのだ
だけど憎いあいつの面影が
俺の頭にこびり付いていて
忘れるためにはもっと酒が要る

邦訳:大澤 寛