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「Confeción」 (告白)
Letra : Enrique Santos Discépolo + Luis César Amadori (1902-77)
Música : Enrique Santos Discépolo (1901-51)
お前に振られたのは
俺が念入りに仕組んだことさ
お前を助けるためだけだった
今お前は俺を憎んでるさ
それでいいんだ 俺は
何処かに引っ込んで お前を思って泣くんだ
お前が持つ俺の思い出は ひどいもんだろうな
俺は何時もお前を殴る悪党だろう
よく判ってはくれないだろうな
お前の優しい愛に対して
俺がこんな風にしたのは
どんなに優しい気持からだったか
お前は俺の人生の太陽!
そして俺はあぶれ者だった
俺は 墜ちて行くのに
お前を傍に置きたくなかった
それほど それほど お前を愛していたんだ
お前を助けようと 転げまわっていた時に
俺に出来たのは ただひとつ
お前に俺を憎ませることだった
ひどく惨めな1年が過ぎて
今日 お前が通りがかるのを見たぜ
声をかけないように 俺は唇を噛みしめた
お前は太陽のように綺麗だったな
人が立ち止まってお前を見てたぜ
お前を傍に置いてこんな風にさせている奴が
お前に相応(ふさわ)しい奴かどうかは判らんが
ただひとつ判るのは 俺がお前に
残酷で惨めな思いをさせたのが
正しかったと言うことさ
女王さんみたいになったお前が
俺から遠く離れて 良い暮らしをするのが
判ったからな
邦訳:大澤 寛
Discépolo の詩にはひねった難解なものが多いのだが、Luis César Amadori との共作には判り易いものがある。
例:「Desencanto」 (1937)