ホーム › フォーラム › 資料掲示板 › 大澤寛のタンゴ訳詞集 › 返信先: 大澤寛のタンゴ訳詞集
無効
「Absurdo」 (馬鹿な俺) (1958) (ワルツ)
Letra : Homero Aldo Expósito (1918-87)
Música : Virgilio Hugo Expósito (1924-97)
昨日 俺は思い出していたんだ
お前の家 俺の家
¡お月さんも 待ちくたびれた玄関
植え込みでは 時が匂いながら
流れた!
そして二人とも歳をとり
さらに孤独になった今
お前のピアノで泣くワルツが聞こえて
ふと俺は考える
愛を嘆いているのではないかと
あの馴れ初めの頃だった
目のふちの隈が消えて
頬に赤みが差してくる
あの夜の ¿覚えているかい? 唇付けが
桜の木の下で
ふたりの愛を刻んでいたのを
愛は絆になれたかも知れないが
戦いに勝てただろうか
片や貧しく 片や富む家
すぐに分かることだ
絆にはなれなかったと
こうして 俺は思い出に泣くのだ
お前の家 俺の家
お前の愛は 金庫の中で汚れて
破れた俺の愛は とうとう
炎(ひ)を消した
二人とも歳をとり
全てが虚しくなったとき
お前のピアノで泣くワルツが聞こえて
ふと俺は考える
愛を嘆いているのではないかと 邦訳:大澤 寛