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返信先: 大澤寛のタンゴ訳詞集

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匿名
無効

「Bandoneón amigo」 (我が友バンドネオン)
Letra : Homero Manzi (1907-51)
Música : Osvaldo Fresedo (1897-84)

なあ バンドネオンよ
お前の鍵(ボタン)には 悩みも喜びも住んでいる
なあ バンドネオンよ
お前の蛇腹には 俺の時間が詰まっている
覚えてるだろう 俺がお前の甘い声を聴いた日を
歳月(とし)が過ぎたなあ
そしてお前は 俺の行くところへ
お前の歌を 吐き出し続ける
俺のバンドネオン

いつかある夜 あの古い通りの
薔薇の咲く街角で
昔のように一緒に探さないか 
ゼラニウムの咲くあの家の垣根格子*を
薔薇の庭を 藤棚を

お前も俺も 暗がりと花に酔って
お前は昔のように 苦しい恋の数々を語るだろう
そして 魔法のようなあやかしの奇跡が起きて
いつかと同じように お前も俺も二十歳(はたち)の昔に帰れるだろう

邦訳:大澤 寛

*reja :現在のreja は全くの防犯用。先端を鋭く尖らせたりガラス瓶の割れたのを貼り付けたり。昔の映画に出てくるような叙情はない。