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返信先: 大澤寛のタンゴ訳詞集

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匿名
無効

「Anoche estaba curda」(1978) (昨夜(ゆうべ)は酔っていた)
Letra y música : Charlo (1906-90)
俺はいつも 気をつけた振る舞いをしている
俺の人生(暮らし)が 幸せなのか惨めなのか 誰も知らない
俺の身に 何が起きたのか 決して誰にも判らない

だけど 昨夜(ゆうべ)はひどく酔っていて 
それでお前にあんなに喋ったのだ
もう古いことなのに 俺の悲しみや苦しみを
昨夜(ゆうべ)はあれほど酔っていたので 俺が心に抱えている
悲しい 疲れた 秘めた嘆きが うめき声になって
心の深いところから 逃げ出して来たのだ

俺の部屋に 夢に縛り付けて遺(のこ)してきた過去
隠していた過去の全てにも 
あれほど俺の身に沁みついている苦しみにも
俺は嫌気がさしているのではない* 
*hastío(嫌気、嫌悪感、不快感、退屈さ)の中に入ってくるものではない (impenetrable)

邦訳:大澤 寛