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「Almagro」 (1930) (アルマグロ 街区の名前)
Letra : Antonio Timarni Música : Vicente San Lorenzo
思い出すなあ 懐かしい町よ
あの子供の頃の日々
私が生まれたところ
正直に生きろと教わった揺り籠
心の町よ お前の街角で
私は青春を楽しんだ
愛の夜を過ごし
若い情熱で夢を見た
花に囲まれて泣きもした
想い出は 何と悲しいことか!
心が痛む
私のアルマグロよ
今 私はひどく病んでいる!
アルマグロよ 私の命のアルマグロ
お前は 私の夢の真ん中に居た
月の出た 安らかな夜を幾たび
お前に守られて 愛を知ったことか
アルマグロよ 粋な若者たちの輝く町
恋の詩の生まれるところ
私の髪は白くなり
喜びは もう去って行った
陽の光が過ぎ去るように
意地悪な時が 私の背中を丸くした
私の微笑みも 冷たいものになった
私は老いて 疑いと孤独を一杯に詰めた
荷物のようだ
私のアルマグロよ みんな無くなってしまった
残っているのは 昔あったものの燃えかすだ
心の恋人
尽きない愛のアルマグロよ
私はそこで生まれ そこで死ぬのだ
アルマグロ 優しい町
お前に私の心を置いて行く
私の愛の想い出に
邦訳:大澤 寛
poema は個々の詩作品 poesía はジャンルとしての詩
ceniza : (主に複数形で)遺骸・遺灰