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「Siete palabras」(1930) (七つの言葉)
Letra : Alfredo Bigeschi (1908-81)
Música : Juan Maglio “Pacho” (1880-1934)
お前には判るかな
どんな苦しみ 悲しみが
俺の心に残ったか 俺の忠実な悩める心に
お前が俺を捨てて行った
あの日から
俺の人生は
つまらない 悲しいものになった
お前はなんという仕打ちをしたんだ
偽りなく 愛を持って
お前を愛することが出来た俺という男に
そしてお前は 全てを忘却の彼方へ投げ捨てた
お前のために生きて来た俺の全てを
俺は全く考えもしなかった
お前があれほどの仕打ちをするとは
俺が愛をこめてお前に尽くした
全てに向かって
俺はお前を街から救い出した
お前が病むのを見たくなくて
そしてお前は 俺のこの貧しい小部屋で
悩みと病を癒して 俺が頼りになる男で
お前に 塒の温もりと 着るものと食べるものを
与えることが出来るのが判ったのだ
お前には 口に出して言うだけの
勇気が無かったのだ “さよなら 行くわ
もっと男らしい別の男と
あんたにはもう飽きたから” と
テーブルの上で 俺は見付けた
紙に書かれた七つの言葉
お前からの残酷な別れを告げる言葉
邦訳:大澤 寛