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返信先: 大澤寛のタンゴ訳詞集

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匿名
無効

「Ríe, payaso」(笑えよ、道化)
Letra : Emilio Falero (1887-1953)
Música : Virgilio Carmona(1895-1948)

顰めっ面と高笑い 道化は誘う俺たちを
カーニバルの賑わいに
君たちは気が付かないか 笑いで隠す悲しみを
厚い化粧のあの顔の 奥に隠した真実を
来なよ 道化よ 奢るから 
俺のテーブルに来て酔わないか
悲しみを友とする仲間なら
お前にゃお前の悲しみが そして俺にも同じこと
シャンパン飲んで忘れよう

笑ってくれよ お前が笑うと俺にも伝染(うつ)る
較べようもない可笑(おかし)さで 神の使いの魔法のように
飲もう一緒に 飲もうぜ 俺は
俺のためのカーニバルに 有り金全部を費(つか)いたい

泣くのかい よき友 道化
お前の悩みを知らない奴が 居ても 泣くことなんかない
涙拭きなよ 笑いなよ どうだい さあ 
「ちょっと ボーイ もっとシャンパン持って来てくれ」

悲しい笑いをする道化 俺も道化と同じこと
打ちひしがれた心を抱いて そんな心を忘れたい
羽目を外した馬鹿騒ぎ 歌と酒との間には
金で誘った女を連れて 喜びに酔い痴れるのだ

ちょうど一年前のこと 未だ明けやらぬ朝まだき
休みたくなり家路を辿る そして着いたら女の部屋に
明りが点いていたものだ 思い出さない方が良い
邦訳:大澤 寛