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返信先: 大澤寛のタンゴ訳詞集

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匿名
無効

「Pequeña」 (おチビさん)
Letra : Homero Expósito (1918-87)
Música : Ósmar Maderna (1918-51)

河は残り 月は去って行くところ
誰も来たことは無く 来ることも出来ないところ
花ざかりの詩(ことば)が 私と戯れるところ
そこに私の 筆(ペン)の棲み家と愛の歌がある
お前は 光りで濡れた*眼をして            * ojos mojados をojos bañados と唄う歌手もいる
大きな不安で湿った手を持ち
そしてお前の幻想の翼で
私を連れ戻してくれた
私の青春の日々へ

おチビさん
お前をおチビさんと言う
声を限りに お前を
おチビさんと呼ぶ
私の夢
こんなに お前を夢に見る
こんなに お前を待っている
おチビさん この歌と一緒に
月よ
何とよく知っていることか
私のように愛することの
甘い幸運を
私の夢
こんなに お前を夢に見る
こんなに お前を待っている
おチビさん 私の心の

もうずっと待っている もっと待つだろう
こんなにお前に来て欲しいのだから
私が 月と花とを持つことが出来て
お前の愛の唇付けが無い訳がない
河は残り 月は去って行くところ
誰も来たことは無く 来ることも出来ないところ
そしてお前の幻想の翼で
お前は私の孤独を喜びに変えるものになる

邦訳:大澤 寛

詩的な表現で娘を持つ(生まれて来るのを待つ)父親の気持ちを歌ったのだろう。