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匿名
無効

「Pa’ mí es igual」(俺にはどうでもいいことだ)
Letra : Enrique Cadícamo (1900-99)             
Música : Lucio Demare (1906-74) + Roberto Fugazot (1902-71)

お前と俺はここにいる しっかりと向き合って
手を握らせろ 俺の手を握れ
この日 不幸が起きたのは
俺たちが真実(ほんとう)の男かどうかを知るためだ
今日俺はそれを知って泣いたぜ 嘘じゃない
気の毒に お前のお袋さん 
あんなに綺麗で あんなに良い人で
俺を 息子のお前と同じように可愛がってくれた
覚えてるだろう?

嘆きを吐き出せよ 来て座れよ
過ぎたあのことは忘れようぜ
俺たちを10年もの間互いに遠ざけたあのことは
だけど心は 嫌がらずに二人を繋いだ
俺を見ろよ 長いこと会わなかったし
話もしなかった
二人とも歳を取ったのが分かるだろう 髪も白くなってる
白髪で老けたことが分かる

何もかも あの日の あのおさげ髪と 
血の色より紅い唇のせいなのだ
俺たちは二人とも 臆病じゃなかった
お前は俺にナイフを投げた 俺はよけた
とうに終わったことだ どうした? 泣いてるのか?
なあ おい 俺の話がお前を傷つけたのなら
お袋さんの亡骸に唇づけをして
よかったら俺はもう行くぜ 俺にはどうでもいいことだ

邦訳:大澤 寛