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「Noches de cabaret」 (キャバレーの夜)
Letra : Antonio Fiasche (n/d)
Música : Alberto San Miguel (1915-n/d)
澱んだタバコの煙に包まれて
バンドネオンの嘆き節を聴く
何杯も飲むことで 俺はひどい渇きを和らげる
新しい愛に誘われて 裏切られたのを忘れるのだ
サロンには とても綺麗な女たちが
酒を奢ってくれそうな男を探し廻っている
あんなに華奢で品のいい あのフランス人の娘は
帰って来なかった男を思って すすり泣いている
キャバレーの夜
心の波止場
俺は夢をなくして
そこに錨を下ろした
キャバレーの夜
そこで俺は酒を飲む
俺を好きだと言いながら
後になって見捨てた
俺を騙した女を忘れようと
綺麗なテレシータ
ぼんやりした夢を追う
キャラコ*の着物を脱ぎ捨てて *percal : キャラコに似た綿の衣類 貧しい家庭で使われる
ピガルの豪華な雰囲気を求め
家も町もすっかり捨てる夢
マリアには息子が一人いて
お祖母さんが育てている
マリアは時々 明け方は寝ずに起きている
学校に行く息子をただ眺めるだけのために
泣いて 口紅で息子を汚したくないから
邦訳:大澤 寛