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「No tengo la culpa」(俺のせいじゃない)
Letra : Artulo de la Torre (1929- )
Música : Carlos Olmedo (1921-76)
判ってるさ 酔ってるよ 酔って帰って来たんだ
黙っててくれ 理由(わけ)を言うから
俺は根無し草で 酒が好きなんだ
酒と バンドネオンが泣かせるタンゴが
俺が身を持ち崩しているのも 俺のせいじゃない
人生に弄ばれて 夢を失くしたのも
愛を殺して 街をほっつき歩いたのも
判るだろう 俺は花の咲かない木の実なんだ
これで行ってしまうけど 俺の帰りを待つなよ
どこかの立ち飲みバーの カウンターにもたれて
タンゴを口ずさみながら 大ぼらを吹いて
やがて人生に別れを告げるのさ de a poco = lentamente
お前が良い女なのは判ってるさ 泣いたり悩んだりするなよ
行かせてくれ お前には運が付いている
星が一杯の空は綺麗だぜ
俺は地獄へ行く そこでは酒を売っている
皆が俺を待っている 飲み代は払ってある
悪い方に引っ張られるのが俺の癖だ
馬鹿騒ぎを続けろと 俺の血が騒ぐんだ
全部 殆ど残さないで カーニバルは過ぎて行く
邦訳:大澤 寛
escabio : (L) bebida alcoholic (n) ebrio, borracho
estaño : mostrador en el que se toman bebidas alcohólicas, de pie,
que eran corrientes en los bares antaños
canturreo : 鼻歌、ハミング
bolazo : (L y L.P.) : mentira grande
batir : (L) decir, contar, referir algo
farra : diversión, orgía
“Quien no gusta del vino tiene otros peores vicios”