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「Milonga de mis amores」(1937)(我が愛のミロンガ)
Letra : José María Contursi (1911-72)
Música : Pedro Laurenz (1902-72)
お前の声が聞こえる
幻想(ゆめ)のようなギターの音色に合わせて
お前は昔のミロンガだ、、、俺はお前が育つのを見た
粋で目立ちたがり屋の踊り手の衣装に抱かれて
その踊り手は決して帰っては来ないのに!
お前の他には多分誰にも判らなかった
俺の街の悲しみや気持ちを
それなのにお前は忘れられて 街角では
ギターだけがお前を思い出している、、、お前と同じ土地っ子のギターが
そしてそのギターの嘆き節の中で 俺の心が震えている!
全てに疲れ果てて 俺は戻って来る
俺の心で 過ぎた歳月が泣いている
俺の命はひたすら 古い街の静けさだけを探し求める!
そして何もかも変ってしまったのが判る お前の歌の他は
俺のミロンガよ、、、
開発が進んで 粉々に壊された
俺の街の風情が全部(みんな)!
忘れたい
お前の歌の調べが 俺の心を悲しみで満たして行く
この街角を 俺は幾度横切ったことか
唇には楽しい口笛で そしてお前の歌が
心を酔わせてくれた
幸せだった
花の咲かなかった春を癒してくれた
たった一人の女の素直な愛に溺れて
ミロンガよ、、、もう駄目だ、、、涙に負けた!
忘れたい、、、 だけど再た思う!
邦訳:大澤 寛