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返信先: 大澤寛のタンゴ訳詞集

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匿名
無効

「Mi noche triste」 (我が悲しみの夜)
Letra : Pascual Contursi (1888-1932) Música : Samuel Castriota (1885-1932)

俺の人生が 一番上手く行っていたときに
お前は俺を捨てたなあ 俺を傷つけ 心に棘を残して
俺はお前が好きだった お前がいれば楽しかった 
俺はお前に 身を焦がすように惚れていたのに 
もう俺には 慰めてくれるものも無いから
お前を忘れるために 酔っ払うぜ

部屋に戻っても 散らかっていて 
何もかも 見捨てられて 悲しげで
俺は泣きたくなる 
自分を慰めようと 
お前の写真を見つめて
長い間 じっとしている
夜になって 寝る時にも
ドアを閉める気にはならない
開けて置いたら
お前が帰って来る気がするから

何時だって お前がここに居るみたいに
マテ茶もビスケットもあるぜ
お前に見せたいものだ あの安物のベッドが
二人が一緒じゃないのを見たら
どんなに腹を立てるかを

お前が 同じ色のリボンで飾った化粧瓶は
ここにはもう残っていない
お前が居ないので
鏡は曇って 泣いたように見える

ギターは 未だ化粧棚に吊るしてある
誰も 弾いたり歌ったりはしないけれど
部屋の灯りだって お前のいないのが判って
俺の 悲しい夜を照らしてはくれない                              邦訳:大澤 寛