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返信先: 大澤寛のタンゴ訳詞集

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匿名
無効

「Madreselva」(スイカズラ)
Letra : Luis César Amadori (1902-77)
Música : Francisco Canaro (1888-1964)

下町の古い壁よ お前の影は
私の 目立たない子供の頃の
仲間だったわ
お前をつたうスイカズラが
私の友達だったの
私の初めての恋が
希望を連れて 震えながら
私の心に唇付けたとき
私はお前の傍で
清く幸せで こんな風に
私の初めての告白を
歌にしたものだった

私が生まれるのを見ていた
花ざかりのスイカズラよ
古い壁をつたって
お前は私の恋を見破った
お前が控えめに撫でてくれるのは
私があの人に抱いた
初めての優しい愛に似ている
壁を伝って伸びて行く
花ざかりのスイカズラよ
お前にしっかりと優しく抱かれるのは
あの昔と同じようね
お前が毎年新しい花をつけるのなら
私の初恋が壊れないようにしてよ

何年もの時が過ぎて 
私の壊れた夢も昔のこと
お前にこんな話をしに来たの
私の古い壁よ

こんな風に 私は学んだの
上手く生きるのには 嘘が要ることを
愛も信仰も 嘘なことを
悩んでも人に笑われることを
今では 人生から罰を受けて
人生の苦い掟を教えられたわ

古い壁よ 想いをこめて
私は お前に近寄って
お前に話をするの
昔のように

邦訳:大澤 寛