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「Lo que vale una mujer」(女の値打ち)
Letra : Eugenio Cárdenas (1891-1952) Música : Rafael Rossi (1896-1982)
軒場の影に 村人が集まっていた
きつい野良仕事のことを 機嫌良く話しながら
山からの風に乗って ローズマリーの香りがした
馬車曳きたちの歌声が 平原に響き渡るとき
夜になり 星は輝きを撒き散らした
土地っ子の即興(うたい)詩人(手たち)が さっそく歌を競い合った
ギターの音を合わせて 優しく魅力のある調子で
安らぎも苦しみも その歌の中に散りばめた
ちょっとした言葉遣いに 気に障る嘲笑(からかい)があって
とたんに祭りの雰囲気から それまでの華やぎが消えた
その後は エスピニージョ*の木の下で刃物が光った *(植物)マメ科の木
そしてポンチョ*がナイフの動きを遮っていた
*決闘するときなどに片手にナイフ片手に防御のための布(ここではポンチョ)を巻く
土地っ子の可愛い娘が
争う二人の男のどちらかの恋人だったが
激しく争う二人を見て
勇敢にも その二人を引き離した
その娘を褒めて 村人たちは頷き合った
そして手を伸べ合った よかったなあと言うように
邦訳:大澤 寛
alero : 軒、庇
alborozado : alborozar = 大喜びさせる
comentar : 噂をする・取り沙汰する
romero : 1.=peregrino 2.(植物)万年草・ローズマリー
arriero : 荷車引き・荷馬車屋
fulgor : 輝き
derramarse : 零れる・散らばる
al punto : ただちに・すぐに
afinar : (音楽)調律する・音合わせをする
tormento : 1. = tortura 2.(肉体的・精神的な)激しい苦しみ
hiriente : 癪に障る・感情を害する
espinillo : (アルゼンチン 植物)マメ科の木
acero : 刀剣 sacar el acero
vibrar : 刀を小刻みに動かす bivrar la espada
en prueba de ~ : ~の証として