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匿名
無効

「Fuelle」 (蛇腹=バンドネオン)
Letra : Homero Manzi (1907-51) Música : Charlo (1906-90)

あの娘(こ)が来た時 お前は笑い
あの娘が去(い)ったら お前は泣いた
お前の指のボタン*1の中に        *1 teclado : ピアノなら“鍵盤”。バンドネオンの指で押すボタン
まるで隠れているように
なあ 俺の兄弟 バンドネオンよ
俺の命が全部ある

お前の感情(こころ)の欠片(かけら)と一緒(とも)に
暗い炎が隠れてる
あの娘の不在と
俺の愛の 暗い炎が
あの娘(こ)が来た時 お前は笑い
あの娘が去(い)ったら お前は泣いた

バンドネオンよ*2          *2 fuelle :ふいご、(カメラ・かばん・車両の連結部などの)蛇腹、バンドネオン
悲しみをばら撒かないでくれよ
バンドネオンよ
お前の嘆きは俺を苦しめるから
さあ さあ
分別を失くしちゃいけないよ
さあ さあ
もうすっかり判ってるのだから
どうしようも無いってことがさ
あの娘はもう居ないんだ 俺たちの傍には
お前と俺は置いて行かれたのさ
消えた想い出の片隅に
バンドネオンよ
悲しみをばら撒かないでくれよ
さあ さあ
忘れようぜ

あの娘が来た時は 水晶みたいで
あの娘が去って お前の声に恨みが籠もる
俺はお前の箱(ケース)のなかに
不実なあの娘を閉じ込めた
そして お前の青い膝掛けを
棺を覆う布にした
これがそのカードの城の物語さ
お前の心地よい調べに合わせて作った城の
バンドネオンよ
あの娘が来た時は 愛の結晶(かたまり)みたいで
あの娘が去ったら お前の声に恨みが籠もる

邦訳:大澤 寛