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「El patotero* sentimental」(1922)
Letra : Manuel Romero (1891-191954) Música : Manuel Jovés (1886-1927)

patotero* は (街をうろつく) “若いごろつき・不良・与太者” だが、いい家庭の出のいわゆる ”niño bien”= “いい家の子・金持ちの家の子” の意味だった。しかしもはや現代の話ではない。とりあえずカタカナでパトテロとして置く。

パトテロ 踊りの王(キング)
ひどく泣きたい気持ちを
笑顔に隠す
センチメンタルなパトテロ
歳月は もう過ぎて行くけど
俺の胸には 愛は生まれなかった
遊び相手の女の子は沢山いたが
人生で伴侶になる女はいなかった

2-3杯余計に飲むと
俺の胸には あの誠実な女の
思い出が浮かんで来る
本気で俺を愛してくれた
俺が無情に捨てた女の

あの愛を 俺は嘲った
後で悔やむことも考えずに
歳月は 過ぎ行くにつれて
このキャバレーの王(キング)を
残酷に苦しめることも知らずに

可哀そうだった どんなに泣いただろう
分別を無くした俺に 捨てられた時
悪仲間たちが俺を見ていた
そんなとき男は 弱くはなれないものだ
パトテロ 踊りの王(キング)
あの女を いつも思い出すだろう
今は笑っているけれど
その笑いは ただ泣きたい気持ちなのだ
邦訳:大澤 寛