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「El día que me quieras」 (想いの届く日)
Letra : Alfredo Le Pera (1904-35)
Música : Carlos Gardel (1890-1935)

あなたの吐息の優しさが
私の夢を撫でている
人生がどんなに
微笑(わら)いかけてくれるだろうか
あなたの黒い瞳(め)が
私を見詰めてくれるなら
歌うような あなたの軽やかな笑い声が
私を包んでくれるなら
私の心の傷は癒されて
何もかも忘れてしまう

何時(いつ)かあなたが 私を愛してくれる日には
色鮮やかな薔薇は その色を際立たせ
祭りの衣装(よそおい)に 身を包むことだろう
風に鳴る鐘は あなたは私のものだと
告げるだろう
泉の水は 狂ったように
あなたの愛を 私に語りかけるだろう

何時かあなたが 私を愛してくれる夜には
星たちは 私たちが歩くのを
蒼い空から 羨ましそうに眺めるだろう
そして 不思議な光りが差して
あなたの髪に宿るだろう
不思議そうにしているホタルにも 判るだろう
あなたが私に安らぎをくれるのが

何時(いつ)かあなたが 私を愛してくれる日には
あるのは 心地よい調べだけ
夜明けは明るく 泉は楽しげに
そよ風は静かに 快い音のそよぎを運んで来るだろう
泉の水は私たちに 水晶の歌をくれるだろう
何時(いつ)かあなたが 私を愛してくれる日には
歌う小鳥は 声を甘く和らげるだろう
人生は華やいで 悩みは消えるだろう

何時かあなたが 私を愛してくれる夜には
星たちは 私たちが歩くのを
蒼い空から 羨ましそうに眺めるだろう
そして 不思議な光りが差して
あなたの髪に宿るだろう
不思議そうにしているホタルにも 判るだろう
あなたが私に安らぎをくれるのが

邦訳:大澤 寛

“想いの届く日” という日本語タイトルはうっとりするような先人の名訳。
そしてこの ”El día que me quieras” というフレーズはタンゴでスペイン語の接続法を学ぶ際の好個の例文になる。あなたが私を愛してくれる日、それは未だ起きていない将来のことで、しかも本当に愛してくれるかどうかは未だ判らないという不確実性。こうした気持ちを表現するのが接続法の使い道のひとつ。