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匿名
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「El abrojito」 (薊)
(L) Jesús Fernández Blanco (1892-1963)
(M) Luis Bernstein (1888-1966)

心の中に 根を生やした薊のような痛みを
俺は持っている
不実なお前が 家から出て行ったからだ
そして俺のこんな静かな暮らしを 苦しみで満たした
俺は 俺の胸から刺のある薊を
決して抜き取ることは出来ないだろう
そして俺は歩く 
お前が俺にしたあらゆる悪い仕打ちのせいで
苦しむ心を抱いて
神もなく 家も無く 愛もなく

俺には判らない 何故お前が俺から去ったのか
募る思いで俺がお前を愛していたのに
俺には判らない 何故お前がそうやって騙していたのか
嫌いなそぶりも見せないで
お前の愛があれば 俺は幸せな男だった
そして考えもしなかった お前の燃えるような愛が
俺の心に傷口を開くことになる刃だったとは

お前の移り気な暮らしの中で
俺はお前に判ってほしい
俺が一人淋しく 
畠の薊のように根付いた想い出みたいに 
世間の道を辿り歩いているのを
何時か二人が出会えることを願う
お前が無邪気に夢見ていたものの全てを
とうとう見付けたかどうかを知るために
そしてその後なら多分 俺たち二人は
やり直せるだろう
邦訳;大澤 寛

abrojo アザミ、ハマビシ
cardo カルドン、cardo blanco アザミ
alcachofa 朝鮮アザミ