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匿名
無効

「Disfrazado」 (仮面をつけて)1938
Letra : Alejandro Da Silva (n/d)
Música : Antonio Esteban Tello (1909-73)

明るくともされた灯の下で 今夜うわべを見ると
飾り立てたカーニバルは 何と美しいのだろう
この世に悩みの無い人たちには!
財産(おかね)があって 食べることに決して困らない人たちには!
私は 貧しさの衣装で顔を隠して彷徨う
嘆きの紙テープを 弱弱しく投げながら
私は 較べようも無い私の悲劇の祭列*を通り抜ける        *corso = (南米)祭儀の車のパレード
子供たちの泣き声と共に 心が安らぐことも無く

私は思う、、、
私の現実の顔を
今日はマスクが覆っている
運命の皮肉のマスクが
悲しい境遇のマスクが

私には聞こえる、、、
玩具のガラガラが鳴るとき
私の家では もう悲しみが
私の仮装行列を打ち壊した
神に保護(たすけ)を求める仮装行列を

夜明けのこだまが 車の行き交う音を連れて来る
カーニバルを楽しく喝采する人たちの車の
どうすれば子供たちのためにパンを手に入れられるかを思案しながら
私が夜っぴて眠れずにいる間も
私は歩こう 何処までも 貧しさで顔を覆って
ゆっくりと あのPalco Oficial* の方角に向かって
そして私の不幸は 死者の世界で終わりを告げる
その世界でもカーニバルがあって もし優勝できるなら
*不明 palco は劇場などの桟敷席のこと カーニバルの出しものの品評・審査をする場所のことか?

邦訳:大澤 寛