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「Adiós, Argentina」 (1930)(さらば、アルゼンチン)
Música : G.H.Matos Rodríguez (1897-1948)                  
Letra : Fernán Silva Valdés (1887-1975)
別れる時にも優しい故郷よ
別れに震える俺の命を
お前に残して行く
俺は 移民のように
永久に去って行くのだ
別の土地を探しに
別の太陽を求めて
心の底から 辛いものだ
身を刺されるみたいに
萎れた花を 鉢に残して行くのは
パンパの埃っぽい風が
俺の女を汚した
さらばだ アルゼンチンよ
俺の愛を残して行くぜ
俺の心は あの娘(こ)の心と
結ばれていたのだ
俺の真っ直ぐな愛の結び目で
しかし ガウチョは男だ 誇り高い男だ
そんな結び目は 一撃で壊した
”もう他の男に匂いを移した花を
何のために愛するのだ?”
俺は あの娘の替わりにギターを抱いて行く
ギターには色の付いた帯が巻いてある
ギターの胴を撫でるとき
あの娘を思い出しながら 
俺は眼を閉じる
さらばだ 俺たちを守ってくれた古い小屋よ
いつも午後になると
俺はあの娘に会いに行ったものだ
あんな楽しみは 何一つ残ってはいない
さらばだ アルゼンチンよ
打ちひしがれて 俺は行く                                    
邦訳:大澤 寛
Hondo : (ス)2.心の底から
Ajar : 1.(~を)しわくちゃ・くしゃくしゃにする  2.台無しにする・汚す・損なう  3.やつれさせる
Estar prendido : うっとりした・心を奪われた
Altanero : 尊大な・横柄な
Reventar : 破裂・爆発させる、 叩き壊す・打ちのめす  2.悩ませる・うるさがらせる
De un tirón : 一度で・一気に
Cobijar : 保護する・かばう・匿う、 (考えを)抱く、 隠す・覆う