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匿名
無効

「Tu pálida voz」 (君の細い声)
Letra : Homero Manzi (1907-51)
Música : Charlo (1906-90)

君が さよなら さよならと言うのを聞いて
私は眼を閉じて 痛みを隠した
君の足音が その日の午後を通り過ぎてゆくのを感じた
臆病な私の手は 君を止めようとはしなかった
私の心は 愛に泣いて
静けさの中に 君の声が谺した
愛しい君の声 遠くに消えた声
私のものだった声 君の細い声

風の吹き荒れる悲しい夜に
星たちが 悔いるように冷たく光る
私は 君が 忘れたことも時間も取り戻して
再た戻って来る筈だと 自分を騙している

君の足音が いつもの小道を通って
帰って来るのを感じる
疲れ切って私を呼ぶのが聞こえる
そんなことが何になる 無駄だと判っているのに
決して 決して君は戻って来ない

君が立ち去るのを見た さよならと言って
私は苦しみに震え 痛みを隠した
やがて 君が戻ることはないのだと思い
追いかけようとしたが 君はもう私のものではない
私の心は 愛の血を流した
そして想い出の中に 君の声が谺した
愛しい君の声 遠くに消えた声
凍えるような君の声 君の細い声

邦訳:大澤 寛