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匿名
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「Trenzas」(お下げ髪)
Letra :Homero Expósito (1918-87)
Música : Armando Pontier (1917-83)

trenza は髪については“三つ編み”を指すが、ここでは古くから使われている邦訳の「お下げ髪」とする。

お下げ髪
柔らかな絹のようだった お前のお下げ髪
お前の肌も お前が居ないのも 陰に隠れた月のよう
お下げ髪
お前の愛のくびきに 私をしばりつけた
お前の微笑(ほほえみ)と声は くびきとは言っても
柔らかなくびき
とある街角で見つけたお前の心は
私の日々の暮らしへの 優しい思いやり
私の暗い気持ちを和らげてくれた
濃いマテ茶の色をした お下げ髪

野の花のようなお前の愛は何処へ行った?
お前を慈しんだあと 何処へ? 何処へ?
私の心は 多分お前を失うことになっていたのだろう
そして お前を探し求めて私の孤独は深まるばかり
そして お前を失くして 私は泣いている 
泣き疲れて 切ない願いの込められたお下げ髪の
お前の命に編みこまれて 不安に包まれて お前が居なくて
私は何故これからも愛さなければいけないのだろう?
最後(おわり)は別れなのに

辛いなあ
私の古い悲しみと
私をつなぐ途切れたお前の声
恨みではない言葉で私を満たしてくる悲しみ
愛の炎でお前を呼ぶ熱い想い
お下げ髪
柔らかな絹のようだった お前のお下げ髪
お前の肌も お前が居ないのも
陰に隠れた月のよう
お下げ髪
無慈悲な鞭のような おそろしく強い絆で
お前の 声のない別れに
私を縛り付けたお下げ髪                        

邦訳:大澤 寛