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「Suburbio」(場末)
Letra : Enrique Cadícamo (1900-99)              
Música : Juan Carlos Cobián (1896-1953)

帰ってこいよ 昔のタンゴ
昔のように聴かせてくれよ
ゆったりとしたお前のリズム
遠い昔の香りがするよ
お前の見事な振り付けは
まぎれも無く エル・モチョ*のものだった
そしてエル・モローチョ*が 唇に乗せたら
お前は唄と想いそのものだった
*El Mocho = 20世紀初頭に活躍したタンゴダンサー カップルを組んだのはLa Brasilera
*El Morocho = Carlos Gardel のあだ名
古い場末のタンゴよ
ここまで来なよ お前の悲しいリズムは
重くゆっくりした 蛇腹から出たものだ
場末の幽霊を連れて来るバンドネオンの
町外れ 深い溝
愛のもつれの人殺し
街灯の眼の下で
ナイフの刃先が光る

昔のメロディー
趣のある水彩画
マルドナドの小川*
悪い奴らと大騒ぎ
“鳩のカフェー*”では
パチョ*がゆっくりした
バンドネオンで有名だった
その想いを風が運んで来る
*Arroyo Maldonado という地名(現在のAvenida Juan B. Justo)
*多分店主の女性のあだ名がLa Paloma = 鳩だったのだろう
*Pacho = Juan Maglio “Pacho” 

邦訳:大澤 寛
Acompasado : リズミカルな  2.ゆっくりした・ゆったりした
Pintoresco : 1. 一風変わった・変てこな 2.絵になる・趣のある  3.精彩に富む
Gresca : 大騒ぎ・騒動  喧嘩
Brumoso : もやの掛った・ぼんやりした・漠然とした