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匿名
無効

「Sin palabras」(言葉も無く)
Letra : Enrique Santos Discépolo (1901-51)
Música : Mariano Mores (1918-2014) 

お前から生まれたのだ
二人を結びつける唄を探していたとき
今判るのだが
俺がお前に与える罰が 
残酷なそして多分獣じみた罰が
この音楽は言葉も無くお前を傷つける
どこへ行こうと
お前の俺に対する裏切りがこの唄を聴くとき
お前が笑うとき お前の夢が泣くとき
夜は一段と馬鹿げた 昼は一段と悲しいものになる

許して欲しい
もしも最後にお前を罰することを望んだのが神であるなら
もしもこれほど人を責めることが出来る嘆きがあるなら
もしもお前の愛から生まれたこれらの言葉があるなら
とどのつまりそれらは 歴史の傷跡を拡げる苦行僧の下帯なのだ
拷問なのだ 遺言の補足文書なのだ
お前がこの唄を聴くたびごとに 
傷ついた気取り屋の俺の苦しみは深まる

お前から生まれたのだ
希望に任せて運命を欺きながら
今判るのだが
俺がお前に与える罰が
残酷なそして多分獣じみた罰が
そのことを口に出さずに この歌はお前の名を呼ぶ
そのことを口に出さずに 俺はお前の名と共にいる
恐れで殆ど眼は見えなくなり
お前を失う恐れと それでも死なずにいる恐れに
隣り合わせで

邦訳:大澤 寛