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匿名
無効

「Recuerdo」(1924)(思い出)
Letra : Eduardo Moreno (1906-97)
Música : Osvaldo Pugliese (1905-90)

(歌詩には異なるヴァージョンがある。 この邦訳はtodo-tango 掲載のものによる。 1924年に曲が作られた数カ月後にこの歌詞がつくられたとされる。よく知られている Jorge Maciel が歌うものとは後半がかなり異なる)

昔 詩人たちは歌い
オーケストラは泣いた
.快楽の匂いのする 甘い夜の中で
気ままな暮らしと傷つきやすい青春が
女の魅力の虜になって
南の街区(まち)のバーで汚れて行った
夢に焦がれて死にそうで
青春の歌を殺しながら

女よ
俺の作った最高の詩(うた)の中の
女よ
俺は決して恋をしなかった
許してくれ
もしもお前が 俺の理想の輝きであるのなら
許してくれ
お前が 俺の詩(うた)の書き出しになるのなら

こうしてバーの中の声は
永遠に消えた
その声*が持つ 較べるものの無いモチーフ は  *言葉は易しいが内容は深いのだろう。“声” は詩人を指すものと
もう決して聞こえなかった                     解釈して置く

酔っ払いのミミ
パリからやって来た
お前の足跡を追って
あの古いカフェに集まった
あの若者たちの輝きは
消えて行った
ミミの名前は残った
過去の手で刻まれて
南の街区(まち)のカフェの古いテーブルに
そこでは まさに昨夜のことだが 
昔の影がひとつ
傷つきやすい青春の思い出と
女の冷たさのせいで
知らずに眠りについた
あのカフェ・コンサートで

邦訳:大澤 寛