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匿名
無効

「Prisionero」(囚われ人)
Letra: Francisco García Giménez (1899-1983)
Música:Anselmo Aieta (1896-1964)

友らよ 思い違いに気づいてくれよ
これまでみたいに 俺を馬鹿騒ぎに連れ出そうと考えているのなら

俺の家の門の辺りをずっとうろついてみてくれ
もう俺は 苛々しながら仲間が来るのを待ったりしていないのだから

街よりも 酒よりも ダンスよりも もっと素晴らしいものが
俺を心の底から捕らえているのだ

それはなあ 小さな二つの手なのだ だけどそれは この世で
俺よりずっと強い

判るだろう 俺には今 子供がいるのだ 俺の命であり夢であり
俺のあの狂った気持ちを優しく慰めてくれるのだ

運命が俺の家に 俺の心に天使を連れて来てくれた
そして俺は その天使の囚われ人になった
仲間たちよ 俺はとても喜んで獄舎につながれているのだ

古い同志たちよ 大笑いしながらずっと生きていてくれ
笑えよ 俺も知っているのだ いつか悲しみに変わるあの歓びを
俺を この揺り籠の傍にそっとしておいてくれ 俺は 愛し合う
ものの目で俺の宝物をあやすのだから

俺はここに居て 何も探しに行かない これ以上何も求めることは
許されないのだから

邦訳:大澤 寛

 これもタンゴには珍しい健全な家庭賛歌。同様の雰囲気を漂わせるものに「Mi refugio」がある。