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匿名
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「No nos veremos nunca」(二度と逢瀬のないふたり)
Letra : Carlos Waiss (1909-1966)  
Música : Juan D’Arienzo (1900-76)

まるで光の箭のように 俺の暗い人生で
どうしてあれほど早くお前を失ったのだろうか? 
どうしてだ?
お前の跡を追って さすらうことに疲れたが
それでもお前には会えない
哀れな盲いた俺の眼が お前を探しに行こうとする
暗闇の中で泣きながら お前の名前を呼んでいる
まるで光の箭のように 過ぎた後には俺の背中に
大きな十字架の重みを 背負わせるだけ

俺の胸には 気懸りがひとつ
苦しげに俺に告げるのだ
打ちのめされるあの言葉
“私たちもう二度と会えないわ”
それは俺に教えている 俺の運命の中で
沈黙は死の世界 昨日が俺にくれる答えだと
それは 夜の闇の中で繰り返す
咎めの味のする木魂
“私たちもう二度と会えないわ”
それは怯える過去なのだ 戻って来ては俺に言う
“行っちまったぜ”と

まるで光の箭のように 女の名前がひとつ
昨日の青空を噛み切るように
なんて短い時間だったことか しかしそこで俺は
お前に命を捧げた 命と一緒に祈りさえも
俺の叫びにも俺の足音にも 答えるものは沈黙
それは多分 お前を腕に抱くのを運命が認めてないのだろう
まるで光の箭のように 過ぎた後には俺の背中に
大きな十字架の重みを 背負わせるだけ

邦訳:大澤 寛