返信先: 大澤寛のタンゴ訳詞集

ホーム フォーラム 資料掲示板 大澤寛のタンゴ訳詞集 返信先: 大澤寛のタンゴ訳詞集

匿名
無効

「Milonguera」(キャバレーの女)
Letra y música : José María Aguilar (1891-1951)
ピガルに出ている断髪の
ミロンゲーラよ忘れたか
お前の髪のその昔
この上もない艶やかさ
快楽と富を夢見て現実(うつつ)なき
わが娘(こ)の髪を慈(いつく)しむ
小(ち)さき母の手思わぬか
或る夜お前は家を捨て
大事にお前を育てた家を
そしてお前は母を捨て
一生お前を愛した母を
恋と快楽追い求め
女の苦界にのめりこむ

幸せ多き家を出た
断髪のミロンゲーラよ
今もお前の過ち許す
母の嘆きを忘れたか
思い出さぬかあの男
お前と家庭(しょたい)を築くべく
働き続けたあの男
慎み深く愚痴言わず
そしてお前に裏切られ
お前の記憶を祭壇に
守り続けたあの男

今は独りで捨てられて
快楽の腕に嘆きつつ
女の夢を捨てに行く
噂に残る三つ編みの
髪はこの世に残らぬが
お前を嘆く人々の
心に生きよその記憶
邦訳:大澤 寛