オルケスタ・デ・タンゴ・ワセダOB/OG会

オルケスタ・デ・タンゴ・ワセダOB/OG会

 

 2018年10月27日(土)東京目黒のめぐろパーシモンホールで “CONCIERTO DEL TANGO 2018” と題するタンゴコンサートがオルケスタ・デ・タンゴ・ワセダOB/OG会主催で開催された。何しろ、今年で創立67年になるオルケスタ・デ・タンゴ・ワセダの創立時の大先輩から今年1年生の新入会員まで総勢52名が出演する大演奏会で、聴衆も殆どが早稲田大学の卒業生でパーシモンホールの小ホールがほぼ満席となった。

年配の卒業生で平素は楽器を手にすることも少なくなったメンバーも参加していたので、技量の程はともかくも、若い現役生と同じ舞台で合奏していたのは見事で、流石に「ワセダ」の存在感を見せつけてくれた一日であった。

演奏は先ず2005年に結成された「ロス・ポジートス」の “巴里のカナロ” から始まり、続く2番手は創世記メンバーで80台と70台中心の「ヌエボス・アミーゴス」が何と “リベルタンゴ”に始まるアストル・ピアソラ作品を披露したのには些か驚いた、1960年代前半に活躍した将にオールドボーイズが現役時には多分手掛けていなかったかも知れないピアソラ作品を演奏している辺り、流石に早稲田大学の校歌にもある「進取の精神」が年を経てもなお息づいているのかも知れないと感じた次第であった。

創世記の大先輩の後は2012年に結成された「UOT(ウニオン・デ・オルケスタス・ティピカス)」という現在30台前半を中心とした「比較的若手の卒業生」のオルケスタで、ここにはビオラやチェロも1名ずつ参加しており、弦セクションの厚みのある演奏を披露した。UOTの後は既に第一線のプロとして活躍しているコントラバスの東谷健司を中心に2016年に結成された「オルケスタ・ラ・グロリエータ」がUOTよりなお若手のメンバーを集めて “ラ・クンパルシータ” に始まる5曲を演奏した。ここには、ついこの間卒業したばかりの若手から、バンドネオンの大三輪柚季、ピアノの守田春菜、コントラバスの手塚紗也佳等が加わっていたが、何れも社会人となった今も、謂わばセミプロとして技量も衰えることなく演奏しており、これまた現在唯一の学生オルケスタとなっているタンゴ・ワセダが連綿と続いていることを認識させられた一齣であった。

ここで第1部が終了し、次の第2部の最初は.東谷健司同様タンゴ・ワセダの卒業生で、今は自ら「プエルタンゴ」 を主宰しているピアノの矢田麻子が東谷健司とのドゥオに、在日中のフィンランド人で現在はオランダのロッテルダムで活躍しているバンドネオン奏者ヴィッレ・ヒルトゥーラを加えたトリオで “アディオス・ノニーノ” 、”リベルタンゴ” 、”マラ・フンタ” 続いて “バイラリーナ(踊り子)」という普段余り耳にしない曲を演奏した。

さて、6楽団の最後はトリという訳でもないであろうが、現役のオルケスタ・デ・タンゴ・ワセダ総勢19名(実際は22名いるとのことであるが)が華々しく登場し、「ヌエベ・デ・フリオ(7月9日)から7曲(7曲目はお得意の「ア・エバリスト・カリエーゴ」)を力強く演奏し、喝采を浴びた。

いつも通り、演奏曲目によって演奏者の一部が交代する景色はタンゴ・ワセダならではの風景であった。

タンゴ・ワセダの後は予想通り出演者ほぼ全員が登場してエンリケ・ロドリゲス・スタイルの「ラ・クンパルシータ」で打ち上げとなった。これにはダンスのAKITO & TOMOKOも花を添えた。因みに総合司会は矢張り早稲田大学出身のTBS松永久邦アナウンサーが務めたが、この人は嘗て早稲田大学の放送研究会所属でタンゴ・ワセダの専属MCとしていたそうである。

プログラムの表書きに副題として記されていた「~タンゴのドラマを生きつづけたくて~」は当日聴きにきた全員の総意でもあったかと思っている。

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